【blog小説】星降る夜に エピソード 6

参学

「ゆうこ ちゃん、

これから行う
学習の概略説明を行います。

勉強は、目的・目標がありやるもので、
大学に入るため
漠然とやるものではありません。

別の言い方をしたら、
興味があり好きだからやるものです。

そうでなければ、
やる意味はありません!」

小さな会議室の白版を背に
カマエツは釘を刺した。

「中学では習いませんが、

高校で習う”微分積分”が、
大学の入学試験には出題されます。」

微分積分? ゆうこ は、
初めて聞く言葉だった。

「カマエツ先生、
“微分積分”ってなんですか?」

「”微分積分” 一言でいえば、
私たちが普段生活している現象を
計算する手法です。

大学、いや、

西島食品においても
起こっている現象を、

数値化することが重要となってきます。

それを算出する手法で
微分と積分は表裏一体で、

“微積”と言ったりします。」

新しく聞く言葉に ゆうこ の目が
不安にさいなまれる。

その不安を吹き飛ばすように
カマエツが言った。

「僕もこうして
偉そうに話していますが、

最初は、まったく理解できず
苦痛しかありませんでした。

それは、初めて聞く専門用語だらけで
言っている意味も分からないし、

一番は、”こんなこと知って
何の役にたつの?

知らなくても生きて行けるじゃん!”
でした。

ゆうこ ちゃんの不安な気持ち、
よく分かります。

“何のためにやるのか!”を中心に、

屁理屈をこねくり回さず、

“早い話!......”

と、言うスタンスで
進めていくつもりです。」

そう言ってカマエツは話をつづけた。

「又、高校で新しく学ぶものに
“対数” というものがあります。

対数のことを(logarithm)
略してLog(ログ)といい、

数式で、X = Log2 5 とか書きます。

ゆうこ ちゃん、
チンプンカンプンですよね?」

ゆうこ は、「はぁ......」
と、いう言葉しかなかった。

カマエツにとって ゆうこ の反応は、
予想の枠内の事だった。

「まず、対数は何の役に立つのか?

それは、小さな数で、
大きな数を扱えるからです”。

ゆうこ ちゃん、
テコを想像してみて下さい。

支点を手前にずらしたら、
小さな動きが
大きな動きになりますよね?

それと一緒です。

じゃぁ、数学でなぜ使うのか?

ズバリ “Logで表現したら、
小さな数で、

足し算引き算や掛け算割り算が
できるからです。

暗算で計算するとき、

足し算引き算であれば
5ケタ6ケタくらいなら
どうにかなりますが、

掛け算割り算になると、
2ケタになっただけで、

難しくなりますよね?

だから、Logという小さな表現にして
計算するわけです。

言ってることが分らなくても
かまいません、

今はそう言うものだと
認識してもらえばOKです。」

少しではあるが、
ゆうこ は、重苦しい気持ちが
少し軽くなったような気がした。

「もう一つ、中学では
習わなく高校で習うことがあります。

それは、三角関数です。」

「三角関数......」

またもや、初めて聞く言葉だ、

「条件に当てはまる三角形だったら
1:1:√2とか、

辺の長さを求めるのに
ピタゴラスの定理とか
習いましたよね、

比率を基に辺の長さを知る方法でした。

三角関数とは、何ぞや?

ピタゴラスの定理とかではなく
角度を基に辺の長さを知る方法です!

角度の事をθシーターと書きます。」

完全に ゆうこ が固まっている。

カマエツが、
止めをさすように付け加えた。

「三角関数には、
sinθ cosθ tanθという
3種類があります、

なぜ3種類あるのか?
それは置かれている状況により、

角度から
求めたい辺の長さを知るためです。」

「カマエツ先生、
話している意味が全く分かりません......」

ゆうこ は、
またもや不安そうに言った。

カマエツは三角関数が、
生まれた経緯について話した。

「三角関数は、
測量のために生まれました。

3種類の三角比のことで、
紀元前2世紀に
アレクサンドリアの学者、

ヒッパルコスが考えだしたものです。」

ゆうこ が驚いたように言った。

「紀元前2世紀と言ったら、
キリストが生まれた
200年も前のことですか?」

「そうです。

日本はまだ石器時代ですね、

だから ゆうこ ちゃん、
そんなに難しい数学ではありません。
安心して下さい。」

カマエツは現時点で
詳しく教えるつもりはなかったが、
ゆうこ の反応を見て少し話した。

「身長を測るのは、
巻き尺など使って測れば良いですよね、

例えば山の高さが知りたいとき、

ゆうこ ちゃんならどうしますか?」

「山の高さですか?」

言われてみて
「どうすればいいんだろう?」
と、ゆうこは思った。

少し間をおいて
カマエツが計算例を話した。

「山の高さを計算するには、
三角関数のtanθを使い求めます。」

「tanθ?」

ゆうこ が身構えた。

それを和らげるように
カマエツが話し出した。

「三角関数、sinθ cosθ tanθと
言っていますが、

算出方式A,B,Cでも構いません、
単純にそう呼んでいるだけです。

山の高さを求めるのに
算出方法が都合の良い
算出方式C(tanθ)を使うよ!

と、言っているだけです。」

「sinθ cosθ tanθと聞いたら
難しそうに聞こえるけど、

角度から辺の長さを求める
算出方式の種類なんだ!」

ゆうこ の硬さがとれたのを見計らい、
カマエツが具体例をあげた。

「知りたい山の高さを
h(height)とします。

ゆうこ ちゃんが立っている場所から
山の中心までの距離が、

1km(1000m)だったとします。

山を見上げます。

分度器かなんかで測ったら26度でした。

ここで、算出方式C、
tanθさんの登場です。

そこで、ゆうこ ちゃんは、
秘伝”三角比表”となるものを見ます。

tan26°......
0.4877と表に書いてあります。

h = 1000 ✕ 0.4877 = 487.7m

山の高さは、
487.7m めでたしめでたし!

これが三角関数です。
ゆうこ ちゃんどうでしょうか?」

ゆうこ が細かく、
sin cos tanごとのθに対し、

係数が割りふられている
表を見ながら言った。

「そうか!
三角関数って観測点を基準に、

測定したい距離(長さ)さえ分かれば、
色んな角度による
辺長の変化が分かるんだ!」

「その通り!

ゆうこ ちゃんは、
理解力があるから
話していて楽ですね、」

そう言って ゆうこ を持ち上げたが、
カマエツは本当にそう思った。

ノックの音と共に
会議室の扉が開いた。

「カマエツさん、ゆうこ ちゃん!
受験勉強の準備,進んでる?」

そう言いながら、加奈子が
缶コーヒーが入ったレジ袋を
右手に下げ会議室に入ってきた。

「加奈子さん、ゆうこ ちゃんは
理解力があるから、
教えるの本当に楽だよ。」

英語は本人自力、カマエツは、
数学・理科を担当、

加奈子は 国語・地理・公民を
教える事になっている。

「カマエツさん、
小難しいこと言ってるじゃないの?

私なんか分けのわからない、
式や数字を見ると、

体が拒否反応を起こし、
心因性の蕁麻疹がでるの、」

「人それぞれですね、
僕なんか漢字を憶えるのは超にがて!

英語なんか三人称単数現在とか
日本語の意味が分かりませんよ!」

コーヒーを一口飲み
カマエツが怒ったように言った。

「カマエツさん、

まぁ、そんな
ムキになんなさんな!って」

O型女性である加奈子の思考は、
とてもポジティブだ、

辛いことがあっても引きずらず、
「次は気をつけよう!」と、
すぐに気持ちを切り替えられる性格だ、

一方、A型男性のカマエツは、
物事を論理的に考える、

良く言えば 、計画性がある
悪くいったら神経質と言うことだ、

興味のあるものには、
とことん突き進み
周りの目はお構いなし!

人が右に行けば、
あえて左に行きたくなる
天邪鬼で自己中、

おそらくカマエツに ゆうこ は、
恐怖のB型に映ってるに違いない、

ちなみに、輝明もA型である。

唯一B型のことを、
大らかで分かってくれるのは
O型の加奈子だろう......

カマエツがいきなり言った。

「ゆうこ ちゃん、
パソコンの操作を習得しましょう。

統計学と言って
高校では学習しませんが、

西島食品 開発部では、
必衰の学問があります。

単純で膨大な計算を
永遠と行う必要があります。

手計算ではやってられません!

Excelと言うアプリを使えば、
瞬時に計算します。

数値分析するのに
パソコンの操作を覚えるのは、

必須です!」

新たにパソコンと聞き、
重苦しい表情を浮かべている

ゆうこ.....

それもそうだ、ゲームは得意だが
パソコンなんか生まれて
一度も触ったことがない、

いつもは明るい ゆうこ の表情が暗い、
元気づけるようにカマエツが言った。

「人が3年かけ学習するものを
1年でやろうとするのだから、

正直、大変です。

しかし、ゆうこ ちゃんは英語に関し、
すでに高校以上のレベルがあります。

勉強するのは4教科だけです。

これから1年間、
私たちと頑張れますか!?」

ゆうこ は、
徹 たちの話を思い出した。

「徹 社長、千代子夫人などの
苦労と比べたら桁が違います!

私、絶対にへこたれません!
よろしくお願いします!!」

決意は、ゆるぎないものであった。

ゆうこ は好奇心が強く、
驚くほどの速度で知識を吸収し、

多岐にわたる知識を
片端から効率よく吸収していった。

教える側の、
カマエツも加奈子も、

その速さにビックリするほどだった。

大学受験

2009年1月25日(日)『大安』

やってはいけないことが何もない日、
何をするにも吉!

県立広島大学地域創生学部 地域創生学科
健康科学コース 募集人員 35名 、

加奈子は、ゆうこ の願書を
インターネットで出願した。

受験番号 1274 勝負の2月25(水)15度、
曇り ゆうこ は、試験を受けた。

「やることはすべてやった、」

合格発表、3月8日(日)
加奈子の携帯が震えた、

着信はカマエツからだった。

「加奈子さん、情報です!

地域創生学科 健康科学コース、

配点 1000 最高 762 最低 625.4
平均 691.2 です!

決して漏らさないで下さい、

極秘情報ですが、
最高点 762を取った人の

名前が分かりました。

西島 ゆうこ、
ゆうこ ちゃんです!」

「ええっ!?」

加奈子は、
驚きのあまりその場に立ちつくした。

視界に入るものはすべて、
窓から見える歩いている人も、

走る車も......

目の前の世界が、作られた
世界であるかのように静止した。

教えていて ゆうこ は
理解力があり吸収も早く、

又、応用力も有った。

分かりやすく表現すれば、
1を話したら、10を理解した。

又、勉学とは
違う発想力には驚かされた、

徹 社長が、ゆうこ に
拘っていた事が納得できる、

「加奈子さん!加奈子さん!」

カマエツの声で周りが動き出した。

加奈子は、
あわててパソコンを操作し、

県立広島大学、
合格発表ページを開いた。

“合格発表”

このホームページでの合格発表は、
情報提供サービスの一環として
行うものです。

必ず、合格通知書で確認してください。

(合格通知書等は、
合格発表日に簡易書留速達郵便等で
発送します。)

※合格発表は,PDFで行います。

※合格発表日の正午を過ぎても、
合格発表PDFのリンクが
表示されない場合は、

ページの更新を行ってください。

インターネット回線の混雑等により
最大15分程度、
更新が遅れる可能性があります。

加奈子は、
リンク先の合格発表PDFを開いた。

1257、1268、1274

ゆうこ の受験番号があった!

ゆうこ も奮励(ふんれい)したが、
カマエツも加奈子も頑張って教えた。

きっと 努力と言うエキスが
凝縮いるのだろう、

1247 の数字が輝き大きく見えた。

加奈子が言った。

「カマエツさん、ゆうこ ちゃんの
1274 ありました!

すぐに ゆうこ ちゃんに
知らせてあげます!」

iPhone 3GSの通話画面上に表示される、
赤い受話器フックボタンをタップし、

電話を切り、
折返し ゆうこ に電話した。

ゆうこ も待ち構えていたのだろう、
ワンコールで繋がった。

「ゆうこ ちゃん、お伝えします。

県立広島大学、合格発表PDFに 1274

ゆうこ ちゃんの受験番号、

ありました!

1年間、頑張りましたね!
おめでとうございます!!」

その言葉を聞き、
貴船原少女苑を退院し、

輝明が比治山の紅葉を見に、
比治山公園へ連れて行ってくれたとき、

駐車場で出会った
丹波の言葉を思い出した。

「ゆうこ ちゃん、
コイツがあんたの保護司とは、

運がエエのぅ......

流れ星の五百旗頭、期待しちょるで!」

その通りだった。

人生が大きく変わり始めたのは、
輝明との出会いからだった。

カマエツが書いた
“幸福度 曲線” グラフを思い出した。

全く予想すらできない、

今、自分がいるのは現実の世界なのだろうか?

「夢なら冷めないで欲しい、」

ゆうこ は奇跡を祈るような思いだった。

「ゆうこ ちゃん、

おめでとうございます!」

簡易書留速達郵便で合格者に発送された
“合格通知書” と一緒に、

徹から、
ノートパソコン一式が手渡された。

千代子も和子も、
満面の笑みで拍手をしている。

ゆうこ は、
初めて今起きている現実は、

「夢ではないんだ!」と確信した。

研鑽

「ゆうこ ちゃん、こっちこっち!」

黄金山通りバス停の前、
正門を入った右側にある受付の前で、

カマエツがまっていてくれた。

街の中にあり、宇品郵便局が
食い込んでいるように隣接し、

県立広島大学(県大)の
敷地は広くない。

ゆうこ は、週に一度
カマエツが講師をするとき、

丸く斬新なデザインをしている
県大附属図書館で勉強し、

勝手は知っていた。

図書館の裏手にある、教育研究棟1、

隣の教育研究棟2には、
入学し初めて入る。

ゆうこ が学ぶ健康科学コースは、

  1. 総合体系的に知識と視点の習得
  2. 充実した実験・実習
  3. 食・運動・生体

育成する人材像は、

豊かで健康的な
人間生活の実現を目指し、

生涯にわたる健康維持と
心身の調和的発達、

長寿社会の生活の質の向上に、
他者と協力し
取り組む人材の育成である。

カマエツは最初に、ゆうこ を
4階にある座学の授業を
受講する教室に案内した。

冷暖房完備、二人掛けの机、
一列13脚 * 3列、

横長の黒板の上に丸い時計、

中央両サイドには、テレビモニター、

窓からは、
宇品のビルや街並みが見える。

「カマエツ先生、私、本当にここで
勉強できるんですよね!?」

「もちろんだよ、ゆうこ ちゃん!」

と、言ってカマエツは3階を案内した。

「1367 情報処理演習室 空きコマ
(時間割の中で授業と授業の間の空白)

など自由に使えます。

分析解析計算など
手計算では不可能です。」

デスクトップパソコンが20台、
にコピー機が設置されていた。

「ゆうこ ちゃん、
ここからが地域創生学部 地域創生学科
健康科学コースのメイン、

学生が使用する調理実習室です。」

1342 調理学実験・実習準備室、

まず、目に飛び込んできたのは、
壁面に設置された大きな食器棚だ、

窓際には横長で、
蛇口が3つづつある。

センサー式の水道が完備された流しが
一列に並んで設置されている。

カマエツが言った。

「調理前にここで石鹸や爪ブラシを使い
しかりと手を洗います。」

隣の部屋には、
小さなステンレス製のシンクと調理台、

デスクが繋がっている島が、
縦4*横3列配置されている。

「調理に必要な
機器食器類が揃っていて、

実験に必要な環境が整備されています。

主に2年次の食品加工実験や
調理科学実験で使用します。」

その隣が給食室となっていて、
大量調理のための
器機や設備が揃っている。

大きなガス回転釜、大型グリラー、
大きな自動炊飯器、圧巻だ!

「ゆうこ ちゃん、

この部屋は3年生の春にある
給食経営管理実習で使い、

大量の調理を経験します。」

「タダ爺は、駆逐艦雪風の烹炊所で、

乗組員の食事を毎日作っていたんだ......」

最後の部屋が試食室になっており、
白い長テーブルと
椅子が3列配置されていた。

何もかも目新しい……

新鮮な目をし ゆうこ が、
部屋を見渡している。

白衣をまといカマエツが言った。

「実験では、食品加工学、
調理学と言った授業で、

学んできた理論を基に、
美味しく調理する技術を学びます。

食品加工実験では、米の炊飯、
出汁のとり方、

パンや餅の加工など実際の調理に
基づき学びます。」

素晴らしい環境だ、

“お好み焼きふみちゃん”
の炊事場とは、全然違う。

癖なのかカマエツが瓶底眼鏡を
持ち上げ自慢そうに言った。

「ゆうこ ちゃん、
実験調理台の数は少ないけど 、

西島食品の食品開発部、
食品分析装置はこれ以上あるよ!」

「カマエツ先生、
これ以上あるのですか!?」

ゆうこ は、”井の中の蛙”だと
いうことを痛感した。

「ゆうこ ちゃん、

人々の口に入る食品を
量産し世に送り出すことは、

簡単なことではありません、

原料の特性評価、風味・食感の測定、
安全性の評価、品質の評価 、

この4つの分析・測定が必須です。」

まるで別世界の話だ、
呆然とする ゆうこ にカマエツは、

食品開発部にある機器を
まとめた一覧を見せた。

“機器リスト”

  1. におい識別装置
  2. 強度試験機(AGS-X/EZTest)
  3. 粘性試験機(CFT)
  4. 水分率測定装置
  5. 細孔分布測定装置
  6. 全有機体炭素計(TOC)
  7. 濁度・粒子径測定装置
  8. 粒度分布測定装置
  9. 熱分析装置(TA)
  10. 走査型プローブ顕微鏡(SPM-9700)
  11. 発光分析・質量分析装(ICP/ICP-MS)
  12. 蛍光X線分析装(XRF)
  13. DNA/RNA分析用マイクロチップ電気泳動装(Mu-tiNA)
  14. レーザーイオン化飛行時間型質量分析計(TOF-MS)
  15. ガスクロマトグラフ質量分析計(GC-MS)
  16. フーリエ変換赤外分光光度計(FTIA)
  17. 紫外可視分光光度計(UV)

手渡されたリストを見て ゆうこ は、
化石のように完全に固まっている。

カマエツが一つ例をあげた。

「ガスクロマトグラフ質量分析計
(GC-MS)ですが、

GCの高分離能力と
MSの定性能力を脂肪酸分、

合わせもった分析手法であり
脂肪酸分析のように、

多成分の類似化合物が含まれる
分析に非常に適しています。

誘導体化や化学イオン化を
用いることにより、

多くの情報を得ることができます。」

「カ・・カマエツ先生、
別世界の言葉だらけで、

私、何をいわれているのか
まったくわかりません......」

冷静で日頃、めったに笑顔を見せない
カマエツが満面の笑みを浮かべ言った。

「ゆうこ ちゃん、
分からなくても当然です。

僕が10年以上かけ理解したことを、
いとも簡単に分かったら、

失礼にあたります!

将来、食品開発する為に
微分/積分や統計算出の勉強を
してきたのです。

又、健康科学コースで学ぶのにも
必要になるからです。

以前、僕が言ったでしょう?

勉強するのは、
大学に入るためじゃないって!」

カマエツが右手を胸元の高さまで上げ、
サムアップした。

ゆうこ には、カマエツが神に見えた。

「管理栄養士国家試験」

カマエツの口から
又、新しい言葉が出た。

「管理栄養士国家試験?」

カマエツが、
管理栄養士について説明した。

「管理栄養士は、
厚生労働大臣の免許を受けた、

国家資格です。

病気を患っている人、
高齢で食事がとりづらくなっている方、

健康な方一人ひとりに合わせ、

専門的知識と技術を持って

栄養指導や給食管理、
栄養管理を行います。

管理栄養士は医療施設や、
学校、行政機関、
企業試験研究機関等で働いています。

ゆうこ ちゃんが、
西島食品の食品開発部で活躍する為に
必要な資格です。」

ゆうこ は、管理栄養士の資格を
どのように、取得すればよいのか
知りたかったが、

カマエツが話を続け説明をした。

「管理栄養士になるには、高校卒業後、
管理栄養士養成課程もしくは、

栄養士養成課程のある大学、短期大学、
専門学校に入学し、
所定の単位を取得することが必要です。

県大の健康科学コースで
必要な単位を取得すれば、

管理栄養士国家試験を受ける
資格が与えられます。

普通の栄養士であれば、
栄養士養成施設で学び卒業することで、

都道府県知事の免許を受けて
「栄養士」になることができます。

管理栄養士は、
管理栄養士養成施設で学び、

管理栄養士国家試験に合格し、
厚生労働大臣の
免許を受ける必要があるのです。」

「国家試験を受ける
資格が与えられるだけ......」

ゆうこ が不安そうに反覆した。

「ゆうこ ちゃん、
心配しなくても大丈夫です。

卒業し受験するのですが、
県大の管理栄養士国家試験合格率は、

100%です!

全国で管理栄養士国家試験受験資格が
与えられる大学は、

全国で約150大学あります。

その中で100%というのは
数大学、一桁しかありません、

その中の一つが、
県大の健康科学コースです。」

1433 食品学・食品衛生学実験室

カマエツがクリーム色に
複数小窓がついている扉を開けた。

「ここは、食品中の成分や
細菌の繁殖を調べます。」

ゆうこ は理科室を思い出した。

1576 分析機器室、

「この部屋には、
高性能の分析機器があり

食品中に含まれる
成分の測定を行います。」

ゆうこ が目を皿のようにして見ている、
テーブルの島が複数あり、

天井から吊り下げたれた、
コンセントに測定機器が繋がれている。

複数置かれた
ガスボンベが特徴的だった。

1269 学生サロン

食卓のように配置されたテーブルが、
8島ほど配置された明るい部屋だ、

カマエツが説明をした。

「学生がご飯を食べたり、雑談をしたり
自由に使う事ができます。」

“どうすれば野菜に
興味を持ってくれる?”

廊下には学生たちが作成した、
栄養教育に関する
媒体が掲示されていた。

Cafe SHION 、

カマエツは3階にあり、
天井が高く明るく開放感があり、

4脚の椅子で取り囲んだ、
丸テーブルの島が複数ある

学食に案内した。

「ゆうこ ちゃん、
ここのカツカレー美味いんだ!

日替わりランチもお勧め!」

自分はカツカレー ゆうこ には、
日替わりAランチの食券を渡した。

「ゆうこ ちゃん、
お腹がすいたでしょう?

さあ食べましょう!」

ゆうこ は、思う存分勉強ができ、

毎日こんな学食が食べられることに
心の底から感謝しながら、

ランチを口にした。

県大入学式

2009年4月6日 月曜日 晴れ、

広島国際会議場 建物入り口には、

“県立広島大学入学式 会場
フェニックスホール”

白い立て看板が立っていた。

原爆資料館の隣にあり、
正面の噴水から長い列ができていた。

「ゆうこ ちゃん、笑って!」

立て看板の左横には、
黒いスーツ姿の ゆうこ、

看板を挟んで右に徹と和子、

カシャ!

加奈子がスマホで写真を撮った。

ホールの舞台右端には、
Hの文字を中心に県のシンボル
紅葉の葉がデザインされ、

ロゴの入ったプログラム掲示がある、

“県立広島大学

  • 開式
  • 国歌斉唱
  • 入学許可
  • 学長式辞
  • 知事祝辞
  • 来賓祝辞
  • 来賓紹介
  • 誓いの言葉
  • 歓迎の言葉
  • 大学歌斉唱
  • 閉式

場内の照明が消え、えんじ色の幕が
ゆっくりと上がっていく、

照明に明るく照らされた舞台が現れた。

演台を中央に
水色背景に白い横断幕横に書かれた、

県立広島大学の文字が印象的だ。

その下左に日本国旗、
右に広島県のヒを紅葉の葉を使い、

デザインした旗、

圧巻だったのは、
旗の下に広がる金屏風、

金屏風前には、
演台を挟むようにして左側県大旗、
右側には大きな生け花、

離れて左側に県大幹部、
右には来賓たちが座っていた。

「只今より、平成22年度、
県立広島大学の入学式をおこないます。

全員ご起立ください!」

舞台一番左端、
司会進行の女性の声がホールに響いた。

「一同、礼!」

「国歌斉唱」

全員が日本国旗に向きを変え、
厳かに”君が代”が流れた。

これまでの演出といい、
ゆうこ は、万感の思いで
君が代を口ずさんだ。

コレまでのことが現れては消え、
回想するように頭の中を駆け巡り、

無意識に涙が溢れた。

「ご着席ください、入学許可。」

学長が国旗に一礼し演題に向かった。

「只今より各学部、専攻科 及び
大学院の順に学部等の名称と、

入学者数を読み上げます。

呼ばれた学部、専攻科 及び
大学院ごとに新入学生は
御起立してください。」

司会が順次よみあげ
新入学生が起立していく……

「地域創生学部、
青山 武人 ほか182名!」

ゆうこ が起立した。

次々に読み上げられ全員が起立した。

「平成22年度の新入学生は、

学部 598名、大学院 66名、
専門職大学院 30名 です。」

「演台の学長が復唱した。

入学を許可する!]

ステージ上の県大幹部、
来賓たちから大きな拍手が送られた。

「新入学生 礼!」

司会の女性が号令をかけた。

プログラムは順調に進み、
県立広島大学歌 、

“大地に 海に 街に”がホールに流れた。

「以上を持ちまして平成22年度、

県立広島大学の
入学式を終了いたします。

一同、礼!」

夢ではない!

晴れて ゆうこ は、
県立広島大学 地域創生学部 地域創生学科
健康科学コースに入学したのだ、

基礎プログラミング入門

1年次にある
基礎プログラミング入門では、

早速、ゆうこ の能力を開花させた。

データー分析算出には
Excelというアプリを使う、

処理の自動化するには、
マクロというプログラムを使って
処理の自動化を行う。

例えば自動化とは、
測定機器の数値を自動で読込み、

演算をしグラフ化まで、
釦を押すだけで自動で行わさせる。

普通はマウス操作を何百回、何千回、
手作業で行う必要がある。

時間と根気が必要で操作ミス等、
多々発生する……

人間にとり、空虚で苦痛な操作である。

この途方もない操作を
釦など一回押すだけで、

数十秒でマクロ処理を使って
自動で行わせる。

「4年間でこんな無駄な時間、

累積したら
どのくらいになるんだろう?」

ゆうこ は真剣に思った。

Excelの自動操作を行うためには、

VBA(Visual Basic for Applications)

マイクロソフト社の
ビル・ゲイツ氏の大好きな、

ビジュアルベーシックという、
プログラム言語を理解する必要がある。

決して難しいことではなく、

極端に言ったら数字が読め、
アルファベットを書く能力が
あればできるのだが、

関所の壁として、
立ちはだかっている理由が
下記二つである。

“VBAの壁”

  1. 言語が英語
  2. 専門語が多く理解しずらい

何度も言うが、
決して難しいことはしていない!

中学生レベルの能力があれば、
絶対に分かる。

ゆうこ は、興味を示し
持ち前のセンスと野生の勘で操り、

県大一のVBA使いと
言われるようになった。

さすがのカマエツも大絶賛した。

「考え方の柔軟さと言い、
ゆうこ ちゃんのセンスには、

参りました。

徹 社長が、
一目置くだけのことはあります!」

ゆうこ がVBAプログラミングに、
のめり込んだ理由を話した。

「実は私、長い手計算は大の苦手で、

必ず計算ミスをして、
正しい答えになったこと
ほとんどありません、

だからパソコンに頼ったことで、
使うのが上達したんだと思います。」

言語が英語だと言っても、
語学力が必要なわけでもなく、

野生の勘で理解できることなのに......

ゆうこ には、多くの人が
煙たがる理由が分からなかった。

カマエツが言った。

「日頃、偉そうに
食品に関し語ってるけど、

僕、実は工学部出身の電気屋......

パソコンだって
大した原理で動いていない、

それなのに専門用語で塗り固め、

中学生の能力があれば分かること、
簡単なことを隠して
いるんだといつも思ってる。

ゆうこ ちゃん、が感じてる、

“プログラミングなど
大したことはない、”って言うのは、

大正解だよ!」

「パソコンは、
大した原理で動いていない?」

新たな獲物を見つけたように
ゆうこ が目を輝かせた。

「食品を大量生産するには、
機械を動かす自動制御技術が必要、

近い将来、必ず AI の時代が来ます!

西島食品で、
それも含めチャレンジしましょう。」

「AI?」初めて聞く言葉だ、

「カマエツ先生、AIって何ですか?」

カマエツは、色々な理由から、

「西島食品は、 AI に取り組むべきだ!」

と、心に秘めていた。

希望に満ちた目をし、ゆうこ に言った。

「Artificial Intelligence(アーティフィシャル
インテリジェンス)日本語では、

人工知能と言う意味です。

僕の卒論は、

”日本社会における AI”でした。」

現状に帰り、
カマエツが ゆうこ に言った。

「当面の目標は、
県大の卒業と管理栄養士の取得ですね!

2年次になると僕が講義している、

人データーサイエンス入門
及び 工知能概論があります。」

ゆうこ は、県大付属図書館で
読んだ本を思い出した。

「願わくば、

我に七難八苦を与えたまえ!」

山中鹿之助が
三日月に祈ったといわれている、

やらなければいけないことが
山ほどある。

難問が次々とやって来る......

逆に ゆうこ は、充実感に浸った。

管理栄養士に関しては、
2・3年次の、運動・生体、食、
健康 の授業で網羅した。

管理栄養士国家試験は、
選択問題で難しくはないが、

“試験科目”

【午前】

  1. 社会・環境と健康
  2. 人体の構造と機能及び疾病の成り立ち
  3. 食べ物と健康
  4. 基礎栄養学
  5. 応用栄養学

【午後】

  1. 栄養教育論
  2. 臨床栄養学
  3. 公衆栄養学
  4. 給食経営管理論
  5. 応用力試験

10項目で、問題数は200問におよぶ、
とにかく出題範囲が広い、

ゆうこ は、知識を関連づけて整理し、
理解して覚えることにした。

ひとつを覚えれば、
そのほかの知識も自然と、

頭に浮かぶようになった。

出題傾向を分析した。

9つの科目のうち、

  • 人体の構造と機能および疾病の成り立ち
  • 食べ物と健康
  • 臨床栄養学

この科目で高い点数を得られるように
集中して取り組み、

過去問を繰り返し説いた。

試験期日は2012年3月18日(日)
試験地は、岡山県 倉敷

合格発表日は、同年5月7日(月)、

““

【管理栄養士国家試験受験願書】

受験 希望地 岡山県

氏名 西島 ゆうこ 女

栄養士養成施設 学校 2. 大学(栄養士課程)4年

学校名 県立広島大学健康科学コース コード番号 34118

2011年11月15日(火)
県大の願書を提出したときと同じ、

“大安”、

ゆうこ は、ランスタッド・広島支店
国家試験係に願書を提出した。

又、11月15日は、
輝明の誕生日でもあった。

いざ!倉敷、

受験会場は、くらしき作陽大学、

9時30分までに指定受験室、
該当する番号の席につく必要がある。

広島駅から新倉敷まで 約1時間、
新倉敷駅から試験会場まで約10分、

ゆうこ は、広島発 07:26発
ひかり590号 岡山ゆきに乗り込んだ。

午前 10:00~12:25
午後 13:40~16:20

滞りなく試験は終了した......

県立広島大学 卒業

「ゆうこ ちゃん、

卒業おめでとうございます!

徹と和子から卒業式に着る、
着物と袴が渡された。」

花柄がちりばめられた着物と
ワインバイオレッドの袴に、

淡い黄色の巾着袋は、和子が選んだ。

徹は、人生の師と仰ぐ坂本龍馬に拘り、

ブーツを渡した。

「わぁ~奇麗!

私、これ本当に着てもいいんですか?

それと、ブーツなんか
履いたことありません!」

「ゆうこ ちゃんは、絶対にに合うよ!」

目を細め、徹が言った。

「そうそう、これ 加奈子さんから......」

和子は手提げ袋を ゆうこ に渡した。

そういえば、広島キャンパスで大学祭
「第6回紫苑祭」の乗りもあり、

冗談で かなこ が勝手に応募した、

““

日本一可愛い
新入生候補のキャンパス美女

FRESH CAMPUS CONTEST 2010

どんどん独り歩きし、
ゆうこ は最終ノミネートされ、

断るのに大変だった。

今となれば懐かしい思い出だ、

加奈子からの、お詫びの気持ちだった。

「何だろう......」

「わぁ~かわいい!」

赤をモチーフにした
リボンの髪飾りだった。

広島キャンパス
平成25年3月22日(金曜日)

10時00分~11時30分 大競技室
卒業者・修了者数 250名

“式次第”

開式
国歌斉唱
卒業証書・学位記授与
学長式辞
副知事祝辞
来賓祝辞
在校生代表送辞
卒業生代表答辞
大学歌斉唱
閉式

中央に “広島県の木”

もみじが描かれた
壁の下に掲げられている、

““

県立広島大学卒業式
専攻科修了式・大学院学位記授与式

ゆうこ は、
万感の気持ちでいっぱいだった。

祝辞の最後に
赤岡 功 学長 が言われた、

「社会は皆様の活躍を待っています。

ご卒業おめでとうございます。」

ゆうこ の心にいつまでも響いた。

4月5日(金)晴れ ゆうこ は、
西島食品へ入社し、

企業に勤める社会人としての
道を歩み始めた。

管理栄養士 合否

管理栄養士国家試験の合格ラインは
200点中6割にあたる
120点以上となっている。

逆に言うと4割は
間違えても大丈夫だということだ。

しかし、応用力を問う問題を
解けるかどうかで合否が決まる。

先輩からの助言は、

“ポイント”

【臨床栄養学】

傷病者の心身、
医療従事者としての心構え、

医療制度の理解を中心とする
学習を行う事、

とにかく 過去に出題された問題を
徹底的に学習するのが大切!

暗記ではなく
理解することに重点をおいた。

授業のコマが開いたときには
県大付属図書館 で 、

“栄養管理士 国家試験受験必修
2012” を徹底的に学習した。

又、県大に入学し確実に変わったことは
パソコンを使うようになったことだ、

「国民衛生の動向」
「国民健康・栄養調査」
「日本人の食事摂取量基準」

などは、厚生労働省ホームページにて
統計データを調べた。

““

合格率は6割!ビビるな

自分に言い聞かせるように
管理栄養士国家試験ノート、

最初のページに大きく書き勉強した。

試験は、午前 105問、午後 95問、
105問以上、正解した自信があった。

絶対に大丈夫だ!

あれから約2か月、
ゴールデンウイーク明け、

5月7日(月)

ゆうこ は、深く深呼吸をし、

資格試験案内
厚生労働省ホームページを開いた。

““

第26回管理栄養士国家試験合格者速報

※確認は合格証書で行ってください。

※電話による照会はご遠慮ください。

注意書きの下に受験した地域の
リンク先一覧名が表示された。

自信があるはずなのに、胸がどきどき
張り詰めてくるのを感じる。

覚悟を決め「岡山県」をクリックした。

““

受験番号を選択してください。

00001~01000

01001~02000

拍子抜けだ......

ゆうこ はクリックしたら
合否が分かると思っていたが、

そうではなかった。

受験番号は、 00192

今度こそ覚悟を決め、

00001~01000 のリンクをクリックした。

数字5桁の一覧が現れた。

「自信はあるんだ!不安な気持ちは、
キャンセル!キャンセル!」

結構、切れ目なく番号が続いている.....

00187、00189、00190、00191、00192......

「あった!!」

ゆうこ の声が、部屋中にこだました!

今までことが頭の中を駆け巡る......

施設育ちだとレッテルをはられ、
事件が起きれば、
いつも ゆうこ が疑われた。

一時は傷害事件を起こし、
貴船原女子少年院ですごした。

学歴は中卒、そんな自分が気づけば
県大の創生学部を卒業し、

こうして管理栄養士国家試験に
合格している。

最大の変化は、下山 ゆうこ から
西島 ゆうこ になった事だ、

すべてが奇跡的な事だった。

すぐさま、徹夫妻、輝明、
加奈子、カマエツ に、

管理栄養士国家試験に合格した
旨のメールを入れた。

数分もしないうちに
返信がかえってきた。

「ゆうこ ちゃん、
合格おめでとうございます!」

最初の返信は、徹からだった。

読んでいる最中に
次々と新しい着信表示される......

「ゆうこ やったじゃないか!
勉強していたもんなぁ、」

輝明だった。

「ゆうこ ちゃん、私たちとの約束は、
すべて果たしましたね!

これからは社会人として
一緒に頑張りましょう!」

加奈子とカマエツからだった。

ゆうこ は重力から解放され、
宙に浮いたような気持ちで、

いっぱいだった。

【平成24年 第26回 管理栄養士国家試験】

管理栄養士養課程(新卒)
受験者数 7,946 合格者数 7,277

管理栄養士養課程(既卒)
受験者数 2,021 合格者数 160

合格率は 74.6 だった。

何故か輝明は、
ゆうこ がどんどん自分の手の届かない、

遥か遠い所へいくようで、
心にポッカリ空いた大きな穴を感じた。

この時点で輝明は、
ゆうこ、カマエツ と力を合わせ、

西島食品の、新主力食品開発に
貢献する事など知る由もなかった。

『ハルカ』
歌 : SCANDAL.
作詞:HARUNA/Hidenori Tanaka. 作曲:Hidenori Tanaka.


リリース: 2011年

【ストーリー 6】 著: 脇屋 義直
【ストーリー 7】へ続く..


この小説はフィクションです。
実在の人物や団体などとは、
関係ありません。

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